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2025年11月、リクルートは人気婚活サービス「ゼクシィ縁結び」と「ゼクシィ縁結びエージェント」の2026年末をもってのサービス終了を正式に発表しました。本件は、多様化と競争激化が進む日本の婚活・マッチング市場の現状を象徴する出来事です。「婚活サービスの終了は、自分の婚活にどう影響するのだろう」「婚活市場の変化にどう対応すべきか」と感じている方も少なくないでしょう。
2025年の推計によると、日本で婚活に積極的に取り組む人口は約1,050万人にのぼります。婚活市場の規模は2024年で約1兆8,448億円、2025年も同水準の1兆8,500億円と横ばいを維持しています。人口減少や晩婚化が進む社会状況にもかかわらず、市場は確実に一定の需要を保っているといえます。
婚活における主な出会いの場は以下の通りです。
| 出会いの場 | 利用率 |
|---|---|
| マッチングアプリ | 62.3% |
| 婚活パーティー | 29.8% |
| 結婚相談所 | 15.6% |
| 街コン・イベント | 13.2% |
| 職場・仕事関係 | 11.4% |
| 友人・知人の紹介 | 8.9% |
特に20~30代ではマッチングアプリの利用率が圧倒的で、現代の婚活におけるスタンダードとなっています。
マッチングアプリの運営会社数は、2019年の5社から2025年には28社と約5.6倍にまで増加しました。コロナ禍を契機にオンライン婚活需要が急増し、新規参入が続いています。2025年のマッチングアプリ市場売上高は342億円に達し、今後も競争の激化と淘汰、業界再編が予想されています。
なお、返金対応や新規申込停止についてもリクルートは詳細にスケジュールを提示しています。
リクルートによるこの撤退は、婚活市場における競争激化、特にマッチングアプリの急増と多様化に対応した結果とされています。プラットフォーム型モデルとして成長した同サービスですが、新規参入の特化型アプリや価値観多様化、ユーザーのニーズ変化に直面し、経営判断として事業終了を決定したとみられます。
2025年時点で、株式会社IBJは月間お見合い成立数8万件超、登録会員数約9.8万人に達しています。楽天傘下の「オーネット」を加盟に迎え入れるなど、市場集約・統合により規模と信頼性を高め、成婚率の向上に成功しています。
「ペアーズ」や「Omiai」など大手マッチングサービスは、特化型アプリの増加に対抗して趣味・価値観に合わせた細分化戦略や、AIマッチングの強化を進めています。これによりユーザー満足度を向上し、長期的な利用促進を図っています。
リクルートの「ゼクシィ縁結び」終了は、単に一サービスの廃止を意味するだけでなく、婚活市場全体の競争激化と価値観の多様化、ビジネスモデルの変遷を端的に示す重要な事例です。婚活を成功させるには、自身のニーズに合致したサービス選択、信頼できるサポートの活用、そして変化に対応できる柔軟な姿勢が不可欠です。
今後も婚活サービスの淘汰と再編は続くため、最新動向を踏まえた情報収集と適切な行動がカギとなります。婚活をはじめる・見直す方は、ぜひ自分に最適なサービスと戦略を見極め、一歩踏み出してみてください。